2009年8月2日日曜日

ANAが有ったら乗りタイ

ANAの『平成22年3月期 第1四半期決算』は、事前予想通りに近い292億円の赤字であった。

売上高別に見ると、国内線旅客は前年比2割弱程度で推移したが、国際線旅客は5割近くの減少だ。
利用率を見てみると、どちらも5%程度の減少にとどまっている。
これは、チケットを大幅に割引して販売しなんとか旅客を集めたということだろうな。
しかしながら、国際線の利益はビジネスクラスが大きなウエイトを占めているので、景気後退と新型インフルエンザの流行に伴い、企業利用が大幅に減った為、国際線は利益が大きく減少したのだろう。

で、これを受けてANAは『
09年度緊急収支改善策』を素早く策定した。

ま、要はリストラな訳だが、大きな施策としては「一時休業制度」を全部門に適用することであろう。
旅客が増え続けた時代は終わり、経済環境等の外部要因で大きく需要が変動するので、それに対応出来る組織を作っていこうということであろう。

経営面から言えば当然の施策で、大幅な需要減に聖域なき改革(旧い?)で対応し、今期も最終的には黒字にしていくという経営側の強い意志の表れである。
また、経営環境は必ずしも良いとは言えないのに、公募増資等で2千億を調達。
機材の更新費用等に充てるなど、将来への布石も”自前”できちんと行っている。

ところで、ライバルのJALであるが、こちらは正式な対応策といったものは、未だとられていないようだ。
JALも今期の収支は大幅な赤字になっていると推察されるのだけどね。
それどころか、優雅な旅を演出する施策を打ち出してきた。

国内線「JALファーストクラス」にて、世界一のコーヒーを提供
JAL 国際線F・Cクラスで『米粉パン』を提供

てな感じである。

基本黒字会社のANAが機内食のグレードダウン進めているご時勢に、設立以来実質赤字会社のJALは機内食の充実へ向かっている。
自前では資金調達も出来ない会社ではあるが、さすが、国民の支援がある会社は違いますね。
これからも、ますます赤字を増やす施策を続けて下され~。

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